人事は売上に貢献できるのか

経営戦略のマネジメントツールとして、バランススコアカードという考え方があることは、ほとんどの方がご存じかと思います。

ハーバードビジネススクールのキャプラン教授とコンサルタントのノートン氏によって提唱された経営のためのツールです。

ここでは、組織業績を生み出すさまざまな要因を、「財務」「顧客」「業務プロセス」「学習・成長」という4つの視点に分類し、それらの連鎖を見ながら、最終的に経営を成功に導いていくというものです。

この考え方を、人材マネジメントに応用した、「ワークフォーススコアカード」という考え方があります。

これは、2005年に米国で発行された、"The Workforce Score Card" という本で紹介された考え方です。

人材マネジメントも、4つの視点に分類し、最終的に「財務の視点」の成功までのつながり(バリューチェーン)を考えていくべきだ、と主張しています。

『Workforce Scorecard』より引用(日本語部分は筆者による翻訳)

【『Workforce Scorecard』より引用(日本語部分は筆者による翻訳)】

更に、その人材マネジメントを遂行する人事部門についても、4つの視点で分類し、大きなバリューチェーンの中で、それぞれの活動を捉えていくことを進めています。(この部分は、別書"The HR Scorecard"で主張されている部分です)

この4つの分類が日本のどの企業にも当てはまるかどうかは検討の余地があるとしても、人材マネジメントの仕事も最終的な企業の成功につながっていることを常に意識しておくことは、非常に重要だと思います。

今、人事部門が担っている仕事は、こうしたバリューチェーンに位置付けて考えることができているのか、問いなおしてみることが、企業の人材の競争力を高めていくスタートになるのではないでしょうか?

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