失敗するシステム成功するシステム

人事情報システムを探そうと、検索エンジンで「人事情報システム」と入力・検索すると、「人事・給与システム」というパッケージが上位を占めてきます。

確かに、給与支払業務は、「人事部門」が担っていることが多いですから、そのことに疑問を感じないかもしれません。

しかし、システムの性格を考えると、必ずしも「人事情報システム」と「給与支給システム」が一体になっている必然性はないのです。

では、なぜこのような状況になってきたのでしょうか?

これは、人事情報システムの生い立ちと、パッケージベンダーの理屈の組み合わせの結果ではないかと思っています。

多くの企業で、最初に入れるシステムは、給与システムではないでしょうか?10人程度の規模の会社でも、何らかの給与システムを入れている場合があります。

歴史的にみても、最初に普及した人事系のシステムは、給与計算システムでした。

給与を支給するためには、社内での所属・等級や、家族や住所といった個人情報が必要になってきますので、給与システムにはそうした情報が登録されます。

そうした給与システムの中の個人情報部分を充実させることで、「人事情報システム」が生まれてきた、という大きな流れがあります。

これが現在でも、「人事・給与システム」とというくくりで、パッケージが売られている理由の大きなひとつだと考えています。

そして、利用する側も、人事部門の仕事の大きな部分として、「給与支給」というセクションがあるケースが多いため、それが既存の概念として定着した、ということでしょう。

しかし、実際の業務と、それらに対する期待を冷静に考えたらどうでしょうか?

・ 人材資源の適材適所の実現をサポートする、人事戦略の立案・実行をサポートするといった役割を担うべきシステム と。

・ 大量の給与情報を法律といった一律のルールに則って間違いなく時間どおりに支給するという役割を担っているシステム は、

求められる性質が自ずと異なってくるはずです。
それが、あたかも不可分のものとして捉えられている、というのが現状なのです。

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